モンテッソーリ教育 X ハーバード式 子供の才能の伸ばし方 レビュー

伊藤 美佳 先生の新書、モンテッソーリ教育Xハーバード式 子供の才能の伸ばし方 を読みました。

子供の隠れた才能を引き出すにはどうしたら良いかについて書いてあるのですが、面白かったですよー!

パパママは読んでみて下さい。具体例が多く示されているので、何を取り組めばいいのか分かります!

この具体例があるというのが有難いですよね!具体例というのは、書いてあることをそのまま真似るのにも便利ですが、本書には子供と接している時にどのような点に注意深く気を配っていくべきなのかといった要点も書いてあります。

ポイントを把握した上で具体例を読むと、読んでるうちに具体例を抽象化(メタ化)できるようになっていきます。自分なりの応用ができるわけですね!

本は以下のような構成になっていました。

  • 子供の才能を伸ばす為にどう接するべきか
  • モンテッソーリ教育と多重知能性論の要点を解説
  • 各能力を伸ばすための各論紹介

読んだ感想と取り組みたいことを書きますね!

敏感期の子供に対する接し方がわかる

個人的に面白かったのは、敏感期の子供が能力を伸ばそうとしている予兆が見られた時に、親は子供に対してどのように接するべきかという点でした。

フローに入りやすい子供を育てるには

  1. やりたいことをやらせる
  1. 何度もやらせる
  1. 集中している時に話しかけない
  1. 達成感を与える
  1. 満足感を与える

この一連の説明はなるほどしっくりくるものでした。

敏感機の子供の為に親ができること

やりたいことをやらせる。

子供は自分の能力を伸ばす為に様々なことに挑戦している。その時は邪魔をせずにやりたい事を後押ししてやらせてあげるべきである。敏感期を後押ししてあげると、後々才能が開花してくる。例えば、常に同じ場所におもちゃを置くというのは子供がやりたい時にすぐに作業に取り掛かれるので有効である。

面白いですよね!

よく、「イヤイヤ期」とか「ワガママ」とか「魔の2歳児」なんて呼び方で怒っていましたが、この時期の子どもは必死に成長しようと努力しているのですね!

モンテッソーリ教育は「子どもが主役」です。パパママの都合や価値観で判断するのではなく、子どもをよく観察し「この子は何をこだわっているのか」「なぜイヤと言っているのか」を、科学者のような目線で考えます。

何度も繰り返しやらせる

何度も同じことをやるのは手順を確認して習得しようとしているため。同じことができるように環境を整えておく。環境を整えることはフローに入るための妨げてを取り除くことに繋がる。

場所や手順に固執するのが有名ですね。子供が何度もできるようになるまでは根気よく見守ってあげることが大切と言うのはモンテッソーリ教育の通説です。ここでは同じ場所、同じ手順で何度もやる事により集中力も高まっていくこと。それを助けられるように親は子供環境をを整えていくべきであることがかいてあります。

集中しているときに話しかけない

集中している時はフロー入っています。この時は声をかけず見守るようにしましょう。褒めたり、手助けしたくなりますが、それにより子供の集中力が切れてしまう可能性があるので我慢します。

大切なのは、集中している時は褒めることも我慢するということですね。つい褒めたり拍手したくなってしまいますがここはグッと堪えて子供が自らの世界に入り込んでいる時間を邪魔しないようにしないといけませんね!

達成感を味わわせる

子供は最後までやりきった時、できた時に自分からパパママに報告してきてくれる。そのタイミングで思い切り褒めるようにする。

できた事を報告してきたら、子供の向上心を育てる絶好のチャンスって事ですね。作業片手間に二つ返事に「おぉー、スゴイネー」などと言っては勿体ないといういう風に思いました。子供が何を頑張ったのかを分析し、適切に褒めてあげたいものです。

満足感を与える事

達成感を感じることで子供は満足する。満足感を繰り返し与え続けるために集中→達成のプロセスを何度も行う。将来的に普段から集中力を発揮できる子供に育つ。

集中力の高い子供を育てる為には夢中になっていることに対して繰り返し褒めることが大切であると解釈しました。何に夢中になるかは年齢や時期によって様々ですが芸術、運動、技巧などジャンル問わず普段から集中できる環境づくりを整えていきたいと思います。

多重知能性理論に基づいた能力を開発方法

後半は多重知能性理論に基づいて分類した9つの特性をそれぞれ伸ばすための方法を各論で紹介しています。

数字力を育てるには、バランス感覚を鍛えるには、感性を磨く為には、コミュニケーション能力を伸ばすには。など。

説明内容には子供の各能力を引き出すのに有効とされる具体的な遊び方法も含まれていました。敏感期の子供に対してどう向き合うべきか非常に参考になりました。

前提として、モンテッソーリ教育と多重知能性理論を予め知識として知っておくといいでしょう。

本書では概要の説明はあまり無かったので、この本だけ読んでいると、両親はあとあと応用が利かなくなったします。

それでも具体例として40種類ほど紹介されているので先ずは一通り年齢に合わせて試してみると良いでしょう。それらを試しつつ、時間を作ってパパママは是非モンテッソーリ教育と多重知能性理論を勉強する事をお勧めします。

モンテッソーリ教育と多重知能性理論のコンセプトを知った上で読むと、本書で書いてある遊びがどのような狙いで掲載されているのか意図がある程度推察できます。また自宅にあるものを使っての発展もできるようになるでしょう。

子育て、楽しくなる一冊

本を読むと子供と接する時に余裕ができると思います。子供がかんしゃくを起こしたり、ダダをこねるのには理由がある。その理由は子供が成長をしたいサイン!そう考えると今までうんざりしてきた子供のワガママが級に嬉しくなってきませんか?

子供の成長を考えるパパママ自身も成長できる一冊です。

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